2012年11月7日水曜日

人生は茶番

「人生とは茶番である。」
かねてから僕はひっそりとこの言葉を座右の銘として掲げてきた。

茶番とは、アレだ。他愛もない、わざとらしい、滑稽な芝居。
笑点とかでたまに見られるアレだ。
最近じゃ国会なんかでもよく見られるらしい。

でも人生ほど茶番なものはない。
基本的に他愛もないし、ところどころわざとらしいし、全体的に滑稽だ。

プランドハプンスタンス理論というものがある。
個人のキャリアの8割は予期せぬ出来事で決まっていく的なアレである。
言い換えればどんなに人生設計しても2割しか思い通りにならないらしい。
年老いた人々がみんながみんな口をそろえて「人生何が起こるかわからない」とか言っちゃうのである。これを茶番と言わずして何と言う。

「人生はクローズアップで見ると悲劇だが、ロングショットで見ると喜劇だ。」とチャップリンも言っている。
本当にそうだと思う。
僕も一回人生を棒に振りかけたけど、やっぱりちゃんとした道を歩もうと考えなおした。
道を決めた時は波瀾万丈だなとか思ってたけど、今振り返るとやっぱりこれは茶番だったなと思えてしまう。

でも他人の人生が茶番だとは思わない。
というか、あまり他人の人生に興味がないのかもしれない。
当たり前のことだが、人によって人生観は違う。
だからその人がどう生きようとその人の人生観に従って生きてるだけなので、それを茶番とか言うのはそれこそ茶番である。
一時的に他人の人生に興味を持ったとしても、お腹がすいたり眠くなったりしたら他人の人生って案外どうでもよくなるものであることも知ってしまった。
こういうところがとても茶番らしい滑稽さを持っていると思う。

人生を茶番とする視座は、常に自分から自分の人生に向けられている。
僕は自分の人生を見つめた上で、人生を茶番だと断言するのである。
こんな四半世紀も生きていない小僧に茶番だなんて断言されるのだから、やっぱり人生は茶番に違いない。

むしろ、ロングショットで喜劇だと思えるような人生にしたい。
酒飲んでくだらないことを言って、時々茶番する人生が、僕にはふさわしいと思う。
というかそれが一番楽しいと心底思っている。
だから、いつまでも茶番が似合う男でいたいと思う。
これは僕なりのポジティブな人生観である。端的に言うと、茶番である。

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